フランスで乳児が大麻誤飲後病院搬送され昏睡状態に

複数の研究によると、幼児の大麻摂取は、不規則な呼吸・心拍、急激な眠気や昏睡状態すら引き起こす可能性がある。

イギリスのタブロイド紙が、大麻を誤飲した10ヶ月の乳児が病院に緊急搬送されたと報道した。フランス・リヨンの警察は、乳児が緊急処置室に搬送された後その両親を逮捕した。報道によりと、現在も乳児は昏睡状態で危険な状態だ。現段階で詳細は不明である。しかし、今回の10ヶ月の乳児の搬送は、4月にフランスで起きた同様の事件を彷彿させる。フランス・イギリス両国では、医療目的ではない大麻は厳しく法的に禁じられており、医療用使用に限定されている。

イギリスのタブロイド紙、大麻と子供に関する恐怖を煽る

イギリスでの大麻合法化に関する議論は、12歳のビリー・カルドウェルの事例が全国的な注目をえたのをきっかけに、今年のはじめに再燃した。カルドウェルくんは、テトラヒドロカンナビノール(THC)・カンナビジオール(CBD)大麻オイルを重症の癲癇治療のために常用している。彼の母親が、少年の治療に使用しているオイルを購入しカナダから帰国した際、ロンドン・ヒースロー空港でそのオイルが没収された。

この事件に対する怒りは、世間からの激しい非難を起こし、大麻合法化を思慮なく反対する議員への非難につながった。イギリス内務大臣サジッド・ジャヴィッドは、合法化に関して妥当な見直しをすることを発表し、実際の法改正の準備と、より幅広い合法化に向けた法整備を検討し始めた。しかし、多くの議会の保守派が方向性を変える一方、長年続く反大麻の論点を固守するものもいる。

1964年に設立されたサン紙(The Sun)は、保守派タブロイド紙だ。大麻に関する関心をあおるような記事を報道し、合法化に関する恐怖やヒステリーを駆り立てている。今回のフランスの大麻誤飲した昏睡状態の乳児の記事も、同様の流れのひとつである。中毒・乱用に関する悲劇的な事件を利用して、大麻が子供の安全をひどく脅かすものだと伝えている。

実際、大麻によって幼児が昏睡状態になる可能性はあるのか?

大麻を摂取して病院搬送されたフランスの10ヶ月の乳児は、大麻食品や濃縮物を摂取したわけではない。大麻の生花を食べたのだ。しかし、生花そのものに、子供にとっての致死量に値するカンナビノイドを含有する。乳児などの小さな子供の悪影響に関する事例が稀なこともあり、これについての研究はあまり多くない。しかしながら、1989年から1996年に発表された研究によると、子供が大麻の生花や食品を摂取すると昏睡状態を引き起こす。これらの研究の目的は、大麻摂取を検査する上での判断材料としての小児科医の教育である。

サン紙掲載の他の子供の事件では、その子供は大麻樹脂を誤飲し相当量の大麻副流煙を吸い込んだ、と医者が結論づけている。どちらの事件でも、警察の捜査により、両親の複数薬物乱用が判明している。リヨン警察は、10ヶ月の乳児の父親に有害物質投与と育児放棄で告発した。また4月に起きた事件では、検査により幼児の体内からコカインとエクスタシーの成分が発見された。

乱用や育児放棄に関する記事は多くある。悲劇的なものばかりであり、全てに共通点がある。しかしタブロイド紙での報道の仕方は、事件の背景よりも、大麻を強調するものだ。親は大麻が子供に及ぼす危険性についてより多くを学ぶ必要がある。しかしより広範な社会が大麻使用について学ぶ機会を作ると言える。大麻そのものが、重度の薬物乱用・中毒からの脱却に役立つ可能性もあるのだ。

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